筋トレしているのに痩せないのは何故だろう
逆に少し体重が増えた…
「ジムに入会して3ヶ月経つのに全然体重が変わらない」という質問を昔よく受けました。私がいるジムに入会した方も、以前そんな経験があってジムを変えたとおっしゃっています。
では何故ジムに通っても痩せなかったのか。何故体重が変わらないのか。
原因は5通りです。ただ悪い結果だけではありません。
体重が落ちない=痩せないではありません。
月間約50名の方へサポートしている健康運動指導士が、これまでの経験から「痩せない」理由を5つご案内します。
筋トレをしているのに痩せない原因
筋トレをしているのに痩せない原因には「良い原因」と「悪い原因」があります。
また、「痩せる」と言う言葉は一般的に
- 「体重が落ちる」「体脂肪が落ちる」「スマートな体型になる」
などの言葉に置き換えることができますが、本記事をみた方は「体重が落ちない」ことにお悩みだと思います。
「体重が落ちない」=「痩せない」ではありません。
体重が落ちないのにも良い理由があります。
体重を落とすことが目的でない方は良い理由をしっかり確認した上で、対策を考えましょう!
良い原因
筋トレをしても痩せない良い理由は2通りあります。
- どちらも筋肉がついた結果、体重が変わらない状態です。
つまり筋トレの効果をしっかり得られたと言うことです。
体脂肪率が下がった
筋トレしても痩せない(体重が落ちない)良い理由の一つ目は
- 筋肉が増えて、脂肪が減ったことです。
この原因に該当する方は「パンツは楽に履けるようになったけど、体重計に乗ったら変わらない…」という方に多いです。
筋肉は脂肪よりも密度が高く、同じ体積でも重量が20%異なると言われています。
そのため、見た目が同じでも筋肉が多い人は体重が重くなります。
逆を言うと、「同じ体重でも筋肉が多い人は体積が小さくなる=スマートである」ことになります。
適度に筋トレしていると、徐々に筋肉量が多くなります。
その結果、基礎代謝量が増えたり、日常のエネルギー消費量が多くなるので余分な脂肪は落ちてくれます。
体重が変わらなくても「中身が変わった」良い結果と言えます。
それでも体重を落としたい方は、
- 有酸素運動の時間を増やす
- 筋トレを持久的な方法(15〜20回ギリギリできる重さで3セット以上)を行う
に変えてみましょう!
足りなかった筋肉がついた
もう一つの良い理由も同様に
- 「筋肉がついた結果、体重が増えた」というパターンです。
この原因に該当する方は、「隠れ肥満の人がシェイプアップしようと思ったら体重が増えた」と言う方です。
間違いなくこれは良い理由です。
シェイプアップに向けた過程段階と思ってください!
隠れ肥満:体重は標準以下なのに体脂肪率が高く、身体がプニプニしている
隠れ肥満の方がダイエットやシェイプアップをしようと思う理由は
- 体脂肪をどうにかしたい
- プニプニをどうにかしたい
の2通りで、つまり「見た目を変えたい」のです。
体重は標準ですので、変えるとすると体組成を変える(筋肉と脂肪の割合を変える)必要があり、脂肪を落とすためにはある程度の筋肉が必要です。
その後余分な脂肪を落とすと、きれいにシェイプアップした身体が出来上がります。
おそらく最終的に体重は増えていると思いますが、見た目は間違いなく変わるでしょう。
隠れ肥満の方は筋肉量が圧倒的に少ないので、多少体重が増えたとしても筋肉をつけることをお勧めします。
それでも体重増加が気になって体重を落としたい人は
- リバウンドに気を付ける
- 筋トレを持久的な方法(15〜20回ギリギリできる重さで3セット以上)を行う
という対策をしましょう!
悪い原因
前項では良い方向に効果が出た結果痩せない話をしましたが、
悪い結果が出ることもあります。
悪い結果がでるのは主に、「やり方」に課題があることが多いです。
負荷が弱すぎる
筋トレをしても痩せない原因の一つは筋トレの負荷が弱すぎるためです。
この原因に該当する方は筋トレマシンを使っているけど負荷が適切でなく、20回以上余裕でできてしまっている方です。
筋トレは日常生活よりも負荷をかけ、それに適応できる筋肉量や力をつけることが目的です。
そのため日常生活よりも楽なことをしていてはいつまで経っても筋肉がつかないどころか場合によっては筋肉量が少なくなる結果にもなり得ます。
筋トレは行うことが目的でなく、行った結果「筋肉をつけること」が目的です。
筋トレマシン使えば筋肉つくんでしょ。たくさん使おう!
と言って、セット間休憩もおかず50回も100回も行う方がいますが、それなら階段でも登っていたほうが筋肉つきます。
適度に負荷をかけ、しっかりと筋肉をつけましょう!
筋肉をつける負荷設定目安
- 回数:8〜12回
- 重さ:上記回数をギリギリできる重さ
- セット数:3〜5セット
- 秒数:1回を3秒で持ち上げて4秒で下ろす。
1セットを56〜84秒くらい常に力が入り続けると筋肉量を増やすポイントとなる速筋繊維が多く使われます。
ちょっとしたポイントですが覚えておきましょう!
食べ過ぎ
2つ目の筋トレしても痩せない理由は、食べ過ぎです。
この原因に該当する方は「今日は筋トレがんばったから「沢山」食べちゃおう」と言って消費カロリーより摂取カロリーが多くなってしまう方です。
体重や体脂肪を落とす場合、糖質や脂質などを抑えたり、タンパク質やビタミン、ミネラルを多くするなどいくつかポイントもありますが、
- 消費カロリー>摂取カロリーとなることが基本です。
どんなに筋トレや運動を頑張ったとしても、それ以上に過剰摂取してしまったら元も子もありません。
自身の基礎代謝量をチェックして、1日の摂取カロリー目安を確認しましょう!
- 摂取カロリー目安:基礎代謝量×1.2〜1.4
- デスクワークが多い:1.2
- 程々に歩く:1.3
- 1日中動きっぱなし:1.4
基礎代謝量は年齢別・性別の目安がありますが、筋肉量や体重による個人差があるので
できれば体組成計で測定して確認しましょう!
豆知識
体組成計は微弱な電流の抵抗値で筋肉量と体脂肪量を計測します。
そのため、計測するポイント(銀色の部分)は多いほうがより正確になります。
懐に余裕があれば、足と腕の両方から計測するタイプを選びましょう!
ちなみに足だけのタイプの場合、女性は上半身の筋肉量が少ないことが多く、実際の体脂肪率より「低く」結果が出やすいです。
数字は喜ばしいですが、基礎代謝量の目安も高く出てしまいがちですので注意しましょう。
やりすぎ
3つ目の理由は筋トレのやりすぎです。
この原因に該当する人は「早く痩せたい」と気持ちがはやっている方に多いです。
また、隠れ肥満の方はダイエット効果が早期に出にくく筋トレをやりすぎてしまう傾向にあります。
筋トレの効果は単にやるだけでなく、休息をすることも大切です。
超回復の原理と言われますが、筋トレして疲労した筋肉は、「次は負けないように!」と強くなろうとして量が増えます。
増える量は微々たるものですが、積み重なることで徐々に増えていきます。
しかし休息を取らずやり続けてしまうと、疲労した筋肉をまた痛めつけることになり回復をしにくくなります。
筋肉をつけてシェイプアップをするなら、
- 1日の運動でしっかり負荷をかけましょう
- 休息をしっかり取り筋肉を休める(中1〜2日おきの運動を目安にしましょう)
同様に食事の取らなすぎも注意
痩せたくても食事はしっかり取りましょう!
純粋に健康によろしくないと言う理由もありますが、栄養状態が悪くなると生きるためにエネルギーを使わなくなり、体内に溜め込もうとします(特に脂肪)
アフリカの貧しい子供たちの写真を見たことがあると思いますが、「飢餓浮腫」と言って、お腹周りにエネルギーを溜め込んでいます。
日本においてはそこまでなることはないと思いますが、同様の反応はおき得ます。つまり脂肪が落ちにくくなります。
- 食事を取ることは悪ではありません。むしろ必要なことです。
食べたものを消化するにもエネルギーを使いますので、食べ過ぎず、食べなすぎずをコントロールしましょう!
まとめ:「痩せない」原因は主に5つ
今回5つの「痩せ」ない理由をご紹介しました。
- 体脂肪率が下がった
- 足りない筋肉がついた
- 負荷が弱すぎる
- 食べ過ぎ
- やりすぎ
皆さんはどこに当てはまりましたか?
数字の変化が出ることも出ないことも、必ずしも悪い結果ではありません。
ご自分を客観的に見て、目的に近づけているかを確認しましょう!
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