ジムで筋トレしているとマシンに座って休憩している人を見かけませんか?
これはチンタラサボっているわけではなく、筋トレの効果を高めていくために必要なインターバルで、初心者でも上級者でも取り入れるべきポイントです。
本記事は健康運動指導士の私がインターバルはどのくらい取ったら良いのか、なぜインターバルを取るべきなのかについてお話しします。
【筋トレ】インターバルはなぜ取る?初心者おすすめ秒数
筋トレは同じ種目のセット間にインターバル(休憩)を取ります。このインターバルは筋トレの目的によって、おすすめされる秒数が変わります。
闇雲にたくさん筋トレを行うのではなく、安全かつ効率的なトレーニングにはインターバルを欠かせません!
適切なインターバルを取ることは、運動効果をあげて効率的に目的達成をするための手段の一つになります。
筋トレのインターバルとは?
インターバル(interval)とは英語で「間隔、合間」などを意味し、一言でいえば「休憩時間」のことです。
筋トレは日常よりも高い強度で行うため、あまり長く運動をし続けることができません。そこで、1セットごとにインターバル(休憩)を挟み体力を回復させたのち、さらにセットを繰り返すことで運動強度を高めます。
インターバル時間は「目安」であることは忘れないようにしましょう!「1秒過ぎたからダメ」とまで考えているととっても息が詰まります…
インターバル時間は筋トレ目的に合わせて変えよう
実際にインターバルはどのくらい取ればいいんですか?
「初心者のうちは1分を目安にしましょう!
慣れてきたら目的別に合わせたインターバルの秒数に変えてみます。
初心者おすすめ1分インターバル
ジムに入会して初心者むけプログラムを行うと、ほとんどの場合インターバルは60秒で案内されることが多いです。
60秒のインターバルは研究で成長ホルモンの分泌が多くなることがわかっています。昔は筋肥大の効果も期待できると言われていましたが、現在は関連性が少ないと言われるようになりました。
しかし、筋トレ初心者にとって一番に大事なことは「続けられる」こと。1分のインターバルは初心者おすすめ理由がたくさんあります。
ダイエット・脂肪燃焼特化30秒
30秒インターバルはダイエットなど脂肪燃焼に特化した筋トレにおすすめです。
インターバルが短くなるほど持続的な運動になり、ランニングやウォーキングなどの有酸素運動の効果に近くなります。
有酸素運動は持続的に酸素を身体中に送り、たくさんエネルギーを使いますが、この筋トレ方法のメリットは筋トレと有酸素運動の中間「筋持久的運動」で筋肉に刺激を与えながら有酸素運動ができることです。
筋肥大のニュースタンダード2分
2分インターバルは筋肥大のニュースタンダードです。
筋肥大(筋肉を大きくする)には男性ホルモン(テストステロン)の分泌が重要と言われていて、長いインターバルを取るほど分泌が多くなる研究結果があります。
あまりに長すぎるインターバルはジムの滞在時間を大幅に増やしてしまうため、
時間に余裕のある方でないとトレーニングを行うこと自体が難しくなります。
まずは無理なく行える時間として「2分」を目安にしましょう!
競技力向上・筋力アップ3分
競技力向上や持ち上げられる重さの増加(筋力アップ)の場合は3分前後のインターバルを取ります。
「なぜ長いインターバルを取らなければいけないか」の答えは単純で疲れた状態で行っても意味がないからです。
筋肥大や持久力向上のように「疲れ切ったところからもう一歩」ではなく「今ある筋肉を使って最大限のパワーを発揮する」ことが筋力アップトレーニングのポイントです。
そのためなるべく疲労をしていない状態で、効率よく小さな力で最大限の力が発揮できるようにすることが大切です。また、筋力アップのトレーニングは高重量になることが多く、疲れた時に行うとととても危険です。十分な休憩をとりつつ安全にトレーニングしましょう!
HIIT・サーキットトレーニング20秒
最近では下火ですが、ここ数年で話題になっていたHIIT(ヒット、ヒート:High Intensity Interval Training)やサーキットトレーニングでは20秒インターバルが使用されます。
休憩時間が短くなるので、もちろん運動強度は高くなります。しかし、強度が高くなる分運動効果も高くなり、主に心肺機能の向上や脂肪燃焼やシェイプアップに効果的です。
運動初心者には向かないインターバル時間ですが、筋トレを半年続けてさらに効果を求めたいときはチャレンジしてみましょう!
タバタ式トレーニング10秒
HIITの中でもタバタ式トレーニングと呼ばれる方法があります。
ざっくり言えば「(強度の高い運動20秒+インターバル10秒)×8種」の計4分が1セットとなるトレーニングです。取り入れることで心肺機能の向上をはじめ、さまざまな体力向上が期待できます。
時間は長くありませんが、HIITの中でもトップクラスに高強度なトレーニングといって良いでしょう。10秒インターバルはタバタ式でしか使われませんので、一般的なトレーニングでは使用しません。辛くても効果が欲しい!と思った方はこの方法を取り入れてみてください。
インターバル中の過ごし方
インターバルの取る時間はわかりました。2分インターバルを取るとしたらその2分間は何をしたら良いですか?持て余して次のセットをはじめちゃいそう…
インターバル中は息を整えたり、筋トレした場所をストレッチして次のセットに備えましょう!
時間を効率的に使用する場合はインターバル中に影響のない他の筋トレを行うのも方法です。
ストレッチをして次のセットの準備をする
インターバル中の過ごし方1つ目は「ストレッチ」です。
筋トレ直後にストレッチをすると、通常よりもストレッチ効果が高くなります。
また、ストレッチをして余分な緊張を適度に解くことで、次のセットでしっかり力を発揮したり、運動後の強い筋肉痛を予防でき、翌日への影響を減らすことができます。
ちょっとしたインターバルの合間にストレッチをして翌日以降への影響をプラスに変えていきましょう!
他の種目を行なって時間短縮
「待っている時間がもったいない!」と感じる方はインターバル間に他の種目をやってしまいましょう!
ただし、胸の筋トレのインターバル中に胸の種目を行うとインターバルになりません。インターバルしている筋トレに影響のないものを選びましょう!
例)チェストプレス→レッグプレス→チェストプレス→クランチ
このようなやり方を「サーキット法」と言います。1箇所の筋トレに集中しないので疲れが出にくいことが特徴です。
インターバルから戻ったら使われていたり、何を行ったかわからなくなってしまうこともあります。
ジムで独占はご法度です!使われていたら飛ばして次の種目をしたり、流れを決めておくのがおすすめです!
インターバルを測る方法
インターバルの時間はざっくりでも問題ありませんが、ある程度測りながら行うことをおすすめします。測り方はさまざまなやり方がありますが、大きく分けて下記のようになります。
施設に秒針のついている時計があれば何も用意しないくて良いので楽です。ただ、施設によっては用意していなかったり、場所によっては見づらくあまりおすすめできないことがあります。
iPhoneであれば「時計」アプリが初めから入っています。アプリによってはApple Watchで使用できるものもあるので、今自分が持っているものをうまく活用しましょう!
インターバルの必要性【筋トレには必須】
最後に「なぜインターバルが必要なのか」についてまとめます。
おさらいをするとインターバルとは「セット間の休憩」のことで、適切にインターバルを取ることで筋肉へ適度な負荷をかけることができ、安全かつ運動効率を上げることができます。
筋トレのように大きな力を出す運動は長時間続けることができません。そのためインターバルを取らずに筋トレをした場合、筋トレそのものを継続できなくなります。
100m全力疾走のスピードで1km走ることはできませんよね?しかし少し休憩を挟めば同等のスピードで2本目を走ることができます。
インターバルを取りすぎるとどうなるか
上記にそれぞれおすすめのインターバル方法を記載しましたが、インターバルが長くなるとそれぞれのメリットが少なくなります。
例えば、心肺機能向上のためにインターバルを20秒で行わず、1分のインターバルを取った場合脂肪燃焼の効果は高まる可能性はありますが、心肺機能の向上効果は少なくなります。
冒頭でも述べたように多少インターバル時間が伸びたとしても、極端に時間が伸びすぎないよう気をつけましょう。
逆にインターバル時間が短いと次のセットに必要な筋力を回復できないことがあります。
過ぎたるは及ばざるが如し、適度なインターバルを心がけましょう!
初心者おすすめインターバル(1分)は成長ホルモン分泌に必要
繰り返しになりますが、1分間のインターバルは成長ホルモンの分泌を促します。
成長ホルモンが分泌されると下記のような効果が期待でき、筋トレ初心者が今後継続していける手助けをしてくれる要素が詰まっています。
運動が苦手、長続きしづらいという方はしっかりインターバルを取り、頑張り過ぎない・やり過ぎないを基本に「続けられること」を目標にしましょう!
インターバルがいらない筋トレ方法
中にはインターバルを必要としない筋トレ方法があります。
あまりジムに行く時間を作れない、有酸素運動に時間を使いたいといった方はセット法などインターバル時間をなるべく無くして行うことが可能です。
ただし運動強度は高くなってしまうので十分に注意しましょう!
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